脳の強化書 加藤俊徳[著]読んだ感想【まだ間に合います】

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書名:脳の強化書

著者:加藤俊徳

出版社:株式会社あさ出版

出版年:2010年3月19日

価格:1300円(税別)

従来の「脳トレ」は、そのほとんどが、衰えを自覚しやすい記憶力やひらめきという機能を「鍛え直す」ものでした。

ですから、皆さんの中にも、「脳トレ」というと「老化を防止する手段」と考えている人が多いのでは無いでしょうか。

この本のトレーニングは、そのような後ろ向きで受動的な考え方ではなく、「なりたい自分」を手に入れるために脳を積極的につくり変えていく、という考え方に基づいています。いわば、脳を自分流にデザインするトレーニングと言えるかもしれません。

だからこそ、「まだ脳トレなんて必要ないよ」と考えている人にこそ、本書を読んでいただきたいと思います。

なぜなら、そう考えている読者の脳が、最も刺激を必要としているからなのです。

脳の強化書 はじめに(P.3~4)より引用

率直な感想

まだ脳トレなんて必要ないと考えていたので、だまされたと思って読んでみると、意外な脳の仕組みや「こんなことで脳が成長するの?」と思うトレーニングがたくさん書かれており、半信半疑ながらもやってみるに至っている。

それで、効果のほどは明確には分からないけれども、以前の自分と比べたら幾分マシになってきている気がする。

おそらく、この種のトレーニングは継続してこそなの

だと思うので、短期的にやっても結果は微々たるものなのかもしれない。

とは言え、今やスマホ依存なんて現象もある世の中なので、それと比較したらきっと脳に良いことなのでは無いかと。

そう考えたら、他人がやらなさそうな本書のトレーニングを意識的にやってみる価値は大いにあると思う。

なお、各トレーニングはページを見開く毎に違うので、読みやすい。

【目次】

はじめに

Chapter 1 脳を”理想の形”につくり変えよう!

Chapter 2 思考系脳番地トレーニング

Chapter 3 感情系脳番地トレーニング

Chapter 4 伝達系脳番地トレーニング

Chapter 5 理解系脳番地トレーニング

Chapter 6 運動系脳番地トレーニング

Chapter 7 聴覚系脳番地トレーニング

Chapter 8 視覚系脳番地トレーニング

Chapter 9 記憶系脳番地トレーニング

おわりに

夕焼けの画像

【著者】加藤 俊徳 (かとう・としのり)

1961年 新潟県生まれ。医師、医学博士、株式会社「脳の学校」代表。

14歳のときに、「脳を鍛える方法」を探そうと、医学部への進学を決意する。

昭和大学医学部、同大大学院を卒業後、91年国立精神・神経センターにて脳機能を光計測するNIRS原理を発見。95年より、アメリカ・ミネソタ大学放射線科MR研究センターに研究員として在籍。臨床診療の経験を生かし、胎児から100歳を超えるお年寄りまで1万人以上の脳画像を分析してきた。

帰国後は慶應義塾大学、東京大学などで脳の研究に従事しながら、MRI脳画像診断のスペシャリストとして活躍。06年、株式会社「脳の学校」を立ち上げ、脳酸素を計測するCOEやMRI技術を使って脳の「個性」の鑑定を行っている。

著書に『東大脳になる勉強習慣』(PHP研究所)、『脳はこの1冊で鍛えなさい』(致知出版社)、『仕事ができる人の脳 できない人の脳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。

この本と出会った経緯

私は職人時代、仕事では手先を駆使して緻密な作業することが多かった。

なので、それが脳に良い効果をもたらしている気は常々していた。

しかしながら、学生時代に覚えた英語やドイツ語などとは無縁の生活だったこともあり、気がつけば、本当に簡単な単語ですら分からなくなっていた。

危機感を覚えた私は脳トレをと模索するも、世の中にはいまいちピンとこないものしかなかったので、色々探していくうちに本書に出会う。

それが経緯。

私を釘付けにした言葉

今までの「脳トレ」は1人ひとりの脳の個性には応えていませんでした。

人それぞれに個性があるように、脳にも個性があります。

つまり、脳を鍛える方法は人によって違うということ。

ところが、一般的に知られているパズルや計算ドリルのような「脳トレ」は、脳の個性に対応することなく、画一的な作業を押しつけているように私には感じられます。

こうした一品主義的トレーニングは、一見、誰でも簡単に始められるように思えますが、実際は人を選ぶだけでなく、ひどい場合には「とにかく、このトレーニングを続けなさい」という精神論になっていることさえあります。

脳の強化書 Chapter 1 脳を ” 理想の形 ” につくり変えよう!(P.22)より引用

「あっ!私と同じ意見の人がいた!!」

思わず釘付けになった瞬間。

たとえば営業マンの場合、仕事中は人と多く会話をするので、言語力を担う脳番地を酷使している状態です。しかし、逆に言えば、それ以外の脳番地はあまり使われていません。

こういう人は、仕事を離れたら、言語以外の脳番地を鍛えるべきです。

一方で、あまり人と話さず黙々とデータを打ち込むような仕事をしている人は、プライベートでは言語を駆使する脳番地を刺激する必要があるでしょう。

普段どんな仕事をしているのか、何に一番頭を使っているのかを考えれば、自分が鍛えるべき脳番地がどこなのか、わかってくるはずです。

脳の強化書 Chapter 1 (P.36~37)より引用

早々に私が欲しかった答えが書いてあった。

とは言え、「それ」は私にとっては苦手なことなので、容易にはいかない。

「それ」はどこなのか?––––––伝達系脳番地(あらゆるコミュニケーションを担当)

伝達系脳番地を鍛える脳トレは、言語を駆使すること以外にも多種多様にあるが、不思議とそれらは全て苦手なことだった。

ということで、私の場合はこれをなんとかしてやらなければならないが、まず手始めにこのブログを書くことで「言葉による伝達」を試みている。

横切る鹿の親子

私に必要な脳トレ

以下、伝達系脳番地トレーニングの内訳

・創作料理を作ってみる

・団体競技のスポーツに参加する

・相手の話に3秒間の「間」を空けて応じる

・選択肢を3つ考えながら話をする

・自分の目標を親にメールで伝える

・相手の口癖を探しながら話を聞く

・カフェでお店の人に話しかけてみる

脳の強化書 Chapter 4 伝達系脳番地トレーニング(P.90~105)より引用

「想像していた脳トレと違う!」

そう思いませんでしたか?

そこが、この脳トレ本の面白いところで、このような一見無関係な事柄が脳の各分野のトレーニングとして紹介されているわけです。

ただ、私が内向型だから、これらの脳トレが全て苦手だと思うのか、外向型の人でも黙々と作業する仕事に就いている人は存在するのか、だとしたらその人はこの脳トレメニューをどう思ったのか(簡単だと思うのか)、疑問は尽きない。(参考:内向型とは?


本書には66もの脳トレメニューが記載されているが、それらをすべてやってみてと著者は言っている。

すべてを経験したとき、あなたの脳は驚くほど強くなっているはずだと。

楽しみだなと、思わずにはいられない。